はじめに
「bond james bond」とはあまりにも有名なセリフで、 Dr. No の冒頭のシーンは半世紀以上続くシリーズの幕開けとなりました。
このシーンの直前にボンドの手元が映るシーンがあります。
袖に折り返しがあるのに気づかれた方はいますか。
これはターンバックカフス turn back cuffs や ガントレットカフス gauntlet cuffs 等といいます。
下に、もう少し分かりやすい写真があります。
今回は、ターンバックカフスについてご紹介したいと思います。
ターンバックカフスとは
現在のトラウザースがブリーチズ(半ズボン)であった18世紀ではターンバックカフスは一般的なディテールでした。
19世紀に入ると、ターンバックカフスはそれを似せたデザインに簡略化され、やがてターンバックカフス自体珍しいディテールになりました。
ターンバックカフスはドレッシー?スポーティー?
先のショーン・コネリー氏のディナージャケットを見て、ターンバックカフスはフォーマルなディテールだという声もあれば、反対に、下のチャールズ国王のスポーツコートを見て、スポーティーなディテールだという声もあります。
実際は、ターンバックカフスはフォーマルウェアからスポーツコートまで採用されるディテールであり、ターンバックカフスの有無はドレス度合いを左右しません。
おわりに
今回はターンバックカフスという現代では珍しいディテールをご紹介しました。
ターンバックカフスはフォーマルウェアからスポーツコートまで採用されるディテールです。
このディテールはその存在感と珍しさから目を引きますが、フランス革命以前の宮廷服を想起し、気品が感じられます。
スーツやジャケットを誂えている方は一度試してみてはいかがでしょうか。
今回は以上になります。
コメント、リクエストがあればお気軽にどうぞ。
ではまた次の機会に。
P.S.
お問い合わせフォームやコメント欄からいくつかご質問をいただいており、ありがとうございます。
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