はじめに
バブル期に流行っていたソフトスーツ。
今見返すと、あまりカッコよく見えませんよね。
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でも、当時はこれがイケていたわけです。
なぜ同じスーツが時代によってカッコよくもダサくも見えるのでしょうか?
人間は ”飽きる” 動物です。
ずっとネイビーのスーツを着続けていると、今度はグレーのスーツが着てみたくなってきます。
ネイビーのスーツに飽きて、真新しいグレーのスーツに手を出したくなってくるわけです。
この真新しいものが流行です。
真新しいものの中には、原理原則から外れたものも少なくありません。
ランウェイを歩くモデルが着ている服を見て、「変わった服だなあ」とか、「こんなのいつ着るんだろう」とか、思ったことはありませんか?
このような普遍的でないものは、かっこよく見えることも、かっこ悪く見えることもあります。
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普遍的なスーツを選べば、流行りに左右されず、長く着ることができます。
今回は、普遍的なスーツとは何か?を考えるときに避けては通れない、スーツの顔ともいえるゴージライン gorge line の正しい位置について解説したいと思います。
ゴージラインとは、カラー collar (上襟)とラペル lapel (下襟)の間の線のことです。
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先ほどゴージラインはスーツの顔と言いましたが、ジャケットの印象を大きく左右します。
https://mainichi.jp/graphs/20160229/hrc/00m/030/001000g/11 https://www.imn.jp/post/108057197754
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ジャケットの原型は立襟
ジャケットの原型は、現在の学ランのような立襟でした。
(学生時代、学ランを着ていた人は襟のことをカラーと呼んでいましたよね。)
立襟の第一ボタンを外して、立襟を折り返したことで、ラペル(下襟)が生まれました。
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ラペルの折り返しを元に戻すと、ゴージラインが喉のあたりにくると思います。
ゴージ gorge は喉の意味で、ゴージラインすなわち「喉の線」と呼ぶのはこれに由来しています。
このような背景から、ラペルの折り返しを元に戻したとき、ゴージラインがシャツの台襟の下部~喉仏の下部までの間に収まることが望ましいです。
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おわりに
冒頭のソフトスーツをもう一度見てみると、前述の基準よりもゴージラインが低いように見えます。
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現在、ソフトスーツのようなゴージラインの低いスーツが既製品で販売されていることはほとんどありません。
少し前は、ゴージラインが肩に届きそうなナポリ系のスーツが売られていましたが、最近はそれも見かけなくなりました。
したがって、ゴージラインの高さに神経質にならなくても、多くの既製品は、前述の基準に収まると思います。
極端にゴージラインが高いもの、低いものを避けるということを頭の片隅に置いていただければよろしいのではないでしょうか。
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