バラクータのローズタータン

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はじめに

バラクータといえば、赤色をベースとした鮮やかなフレーザータータンが有名です。
バラクータにはそれ以外にも、稀に、グリーンをベースとしたタータンがあります。
今回は、グリーンをベースとしたローズタータンを取り挙げてみたいと思います。

タータンとは

バラクータの裏地に使われるフレーザータータンは、
フレイザー氏族のクラン・タータン
https://www.tartanregister.gov.uk/tartanDetails?ref=1247

ここでは、タータンのうち、クラン・タータン clan tartan について取り挙げたいと思います。
クラン・タータンとは、クラン(氏族)固有の格子柄のことです。
クラン・タータンは特定の氏族に関連づけられることから、日本の家紋のようなものと例えられることがあります。
しかし、スコットランドのクラン(氏族)は、必ずしも血縁者にかかわらず、一族の長に忠誠を誓った者は誰でも一族の名前を使うことができ、これには一族のために働く者や保護を必要とする者も含まれていました。
(https://www.theclanbuchanan.com/what-are-clans)

バラクータのフレイザータータンは、サイモン・クリストファー・ジョセフ・フレイザー氏 Simon Christopher Joseph Fraser から許可を得てトレードマークとしたもので、フレイザー氏族 Clan Fraser のクラン・タータンが使われています。

ラヴァト卿(右の紳士)
http://clanfraser.org/timeline/1911-1945/


ローズタータンとは

ローズタータンは、その名のとおり、ローズ氏族のクラン・タータンです。
ただし、バラクータのローズタータンは、Rose Hunting というクラン・タータンです。

Rose Hunting
https://www.tartanregister.gov.uk/tartanDetails?ref=3548
Rose
https://www.tartanregister.gov.uk/tartanDetails?ref=3547


ローズ氏族のクラン・タータンは赤を基調としたものですが、狩りをする際に、着用者がハイランドの森に溶け込むのに役立つ、より暗く、より自然な色を用いた別のバリエーションが Rose Hunting になります。
このようなタータンをハンティング・タータンと呼ぶことがあります。

さらに、細かに分類すれば、バラクータに使われているローズタータンは、現代の発色のよい化学染料が発明される前の、植物由来の天然染料で染めたようなソフトな色合いを再現したタータンです。
このようなタータンをエインシェント・タータン Ancient Tartan と呼ぶことがあります。

Rose Hunting Ancient
https://tartantown.com/products/
tartan-county-cap-rose-hunting-ancient
エインシェントタータンになると、
赤がオレンジっぽく、青がサックスっぽく、
グリーンがくすんだ緑になる。

終わりに

今回は、バラクータの製品で、稀に見かけるグリーンをベースとしたローズタータンについて解説しました。
ローズタータンは、特定の氏族に関連づけられるクラン・タータンの一種で、ローズ氏族のクラン・タータンです。
さらに、森に溶け込むのに適したグリーンを基調としたこのローズタータンは、Rose Hunting と名付けられています。

次回以降の記事では、ローズタータンを使ったバラクータのバルマカーンコートG8をご紹介したいと思います。

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