バラクータ G9 の着こなし②

目次

はじめに

前回の続きです。

バラクータG9といえば、裏地のフレイザータータンが特徴です。
このフレイザータータンこそがG9たらしめているもので、多くの人はこの裏地に魅力を感じています(私もその一人です。)が、この裏地の存在感が着こなしの難易度を上げています。
今回は、フレイザータータンをどう活かすかということに焦点を当てて着こなしを考察したいと思います。

2つの方向性

裏地のフレイザータータンを活かすには2つの方向性があります。
1つは、フレイザータータンを際立たせるという考え方、もう一つは、フレイザータータンを馴染ませるという考え方です。
それぞれ説明していきたいと思います。

①フレイザータータンを際立たせる

G9に合わせる他のアイテムを主張の強くないものにし、フレイザータータンを際立たせるという考え方です。
白・グレー・黒の無彩色、ネイビー・茶・ベージュといったスーツの基本色や、無地等、主張の強くないシャツ(ポロシャツ含む)やニット等を合わせ、フレイザータータンを際立たせます。

スティーブマックイーン氏の有名な写真。
ネイビーのニットもベージュのニット・白シャツも
フレイザータータンを際立たせるのに一役買っている。
https://georgehahn.com/the-baracuta-g9/
マックイーン氏のように、ベージュのニットを合わせて
フレイザータータンを主役に。
白のポロシャツを合わせるのも定番の着こなしの一つ。

②フレイザータータンを馴染ませる

次のようなことを行ってフレイザータータンを極力馴染ませるという考え方です。

  • フレイザータータンのベース色の赤をシャツ(ポロシャツ含む)やニットで拾って、裏地とインナーのコントラストを抑え、フレイザータータンの存在感を薄める。
  • フレイザータータンのベース色の赤と補色関係にあるグリーン系のシャツ(ポロシャツ含む)やニットを着用して、Vゾーン全体を目立たせる(=フレイザータータンだけを目立たせない)。
  • フレイザータータンと同じくらい存在感のあるアイテムを着用して、フレイザータータンだけを目立たせない。

裏地の派手さを完全に打ち消すことは難しいですが、上記のような工夫をすると、裏地の派手さが気になるという方もコーディネートがしやすくなると思います。

フレイザータータンのベース色の赤をシャツ(ポロシャツ含む)やニットで拾って、裏地とインナーのコントラストを抑え、フレイザータータンの存在感を薄める。

フレイザータータンのベース色の赤と、ニットの色が
近いことから、フレイザータータンの存在感がやや薄まる。

フレイザータータンのベース色の赤と補色関係にあるグリーン系のシャツ(ポロシャツ含む)やニットを着用して、Vゾーン全体を目立たせる(=フレイザータータンだけを目立たせない)。

赤系とグリーン系はおよそ補色関係にあり、
互いに組み合わせると強い印象を与える。
フレイザータータンのベース色の赤と、
ニットのグリーンを近接することで、
Vゾーン全体が目立つ。
=フレイザータータンだけが目立つと
いうことがなくなる。
写真は、グリーンのトーンを調整して、
Vゾーンが目立ちすぎないようにしている。
同様に、グリーン系のポロシャツは、
先ほどの白のポロシャツより幾分馴染んで見える。

フレイザータータンと同じくらい存在感のあるアイテムを着用して、フレイザータータンだけを目立たせない。

存在感のあるフェアアイルセーター
(スリーブレスセーター)を
合わせて、フレイザータータンだけを
目立たせないようにしている。
フランネルシャツ、ウール混紡ネクタイ。

例として、ゴルフジャケットG9に対して、ゴルフつながりで、ウィンザー公がゴルフウェアとして広めたフェアアイルセーターを合わせています。

おわりに

今回は、フレイザータータンをどう活かすかということに焦点を当てて着こなしを紹介しました。
活かす方向性は2つあります。

①フレイザータータンを際立たせる
例:白のポロシャツやベージュのニットを合わせて、フレイザータータンを際立たせる。

②フレイザータータンを馴染ませる
例:

  • フレイザータータンのベース色の赤をシャツ(ポロシャツ含む)やニットで拾って、裏地とインナーのコントラストを抑え、フレイザータータンの存在感を薄める。
  • フレイザータータンのベース色の赤と補色関係にあるグリーン系のシャツ(ポロシャツ含む)やニットを着用して、Vゾーン全体を目立たせる(=フレイザータータンだけを目立たせない)。
  • フレイザータータンと同じくらい存在感のあるアイテムを着用して、フレイザータータンだけを目立たせない。

今回は以上になります。
コメント、リクエストがあればお気軽にどうぞ。
ではまた次の機会に。

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