はじめに
以前、ブレイシス(サスペンダー)のメリットを解説したことがありますが、ブレイシスを買おうと思ったときに迷うのが色の選択です。
そこで、今回は、ブレイシスの色の合わせ方を取り挙げ、次回以降、おすすめのブレイシスをご紹介したいと思います。
ブレイシスは下着
元々は、ブレイシスもまたシャツと同じように下着であり、かつてはウエストコートの下に着用していました。
人目につかないブレイシスは色合わせを考える必要はなく、好きな色柄を身に着けることができました。
Despite their overwhelming acceptance, a gent revealed his suspenders only to his valet and the woman he brought home.
Alan Flusser, Dressing the Man, New York: Harper Collins Publishers, 2002, p.221
Exposed braces were a source of embarrassment for men in mixed company, as they were still considered male underwear, a vestige of the Victorian era.
圧倒的に受け入れられているにもかかわらず、紳士は付き人と家に連れてきた女性にだけサスペンダーを見せた。
まだヴィクトリア朝時代の名残でブレイシスは男性用下着と見なされていたため、ブレイシスが露出しているのは、男性にとって恥ずかしいものだった。
しかし、現在では、シャツとブレイシスは、下着と見なされなくなり、ウエストコートなしで着用することができるようになりました。
座ったときにちらりと覗く靴下の如く、ボタンを外したジャケットから覗くブレイシスからその人のセンスが垣間見えるものです。
今回は、ブレイシスが隠れていないという前提で、礼服を除くブレイシスの色の選び方を解説したいと思います。
ネクタイの色を拾う
ブレイシスの色の選び方の一つは、ブレイシスの色をネクタイの色と合わせるという考え方です。
ただし、合わせるというのは一致するという意味ではなく、近い色を選ぶということです。
下の例を見てください。
一つ目の例では、ネクタイもブレイシスも同じブルー系ですが、ネクタイはネイビー、ブレイシスはネクタイよりも明るいブルーであり、適度な差をつけています。
二つ目の例では、ネクタイとブレイシスともに赤色が使われていますが、ネクタイは柄、ブレイシスは無地であり、一致していません。
また、柄物のネクタイと無地のブレイシスを合わせるときのポイントですが、上の写真のように、ネクタイのベース色ではなく、柄に使われている色とブレイシスの色を合わせるとより見栄えがします。
(ネクタイのベース色とブレイシスの色を合わせることが間違いということではありません。)
靴下の色を拾う
ブレイシスの色の選び方の一つは、ブレイシスの色を靴下の色と合わせるという考え方です。
こちらも同様に、色や柄をずらして、ブレイシスと靴下が一致しないようにします。
「一致させないように、合わせる」というのはメンズドレススタイルにおいて基本的な考え方であり、わざとらしさを排除し、計算されていないような自然さを演出することができます。
The clocked panel-stripe hose, braces and handkerchief all reflect the color theme introduced in the neckwear.
クロックのあるパネルストライプのホーズ、ブレイシス、ハンカチはすべてネックウェアに導入されたカラーテーマを反映している。1947.3 esquire
おわりに
今回は、ブレイシスの色の選び方を解説しました。
ブレイシスの色を選ぶ際の考え方として、主に次のような考え方があります。
- ネクタイの色を拾う
- 靴下の色を拾う
次回は、具体的にブレイシスを選ぶべく、おすすめのブレイシスをご紹介したいと思います。
今回は以上になります。
感想、リクエストなどお気軽にコメントください。
ではまた次の機会に。
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