おすすめのブレイシス(サスペンダー)

目次

はじめに

前回の続きです。
今回は、ブレイシスを購入する際のヒントとなるよう、おすすめのブレイシスの仕様をご紹介します。

前回の記事で、ブレイシスの色はネクタイの色と合わせるという考え方をご紹介しました。
その考え方に従えば、ブレイシスと一緒に着用するネクタイに近い色のブレイシスを購入することをお勧めします。

これからネクタイを増やしていきたいと考えている人は、ネクタイによく使われている色のブレイシスを購入するのもよいと思います。
ネクタイの色には、ブルー系、赤系、イエロー系、グリーン系、グレー系、茶系等がありますが、流通量が多い色を考えると、やはりネイビー含むブルー系のネクタイだと思います。
したがって、ブルー系のブレイシスはお勧めの一つです。
ネイビーのスーツに黒靴といった典型的なビジネスルックの中で、ブルー系のブレイシスはうまく馴染みます。


ブレイシスの色とネクタイの色を合わせる際の留意点ですが、ネクタイとブレイシスに適度に差をつけるよう、ネクタイのベース色と色のトーンをずらしたブレイシスを選んでください。

Instagram@sharpanddapper
ネイビーのネクタイとブルーのブレイシス
暗いブラウンのネクタイをほとんどしない自身に
とって、暗いブラウンのブレイシスは
汎用性が高い。(albert thurston coffee)

また、柄物のネクタイと無地のブレイシスを合わせる場合、ネクタイのベース色ではなく、柄に使われている色とブレイシスの色を合わせるとより見栄えがします。
(※ネクタイのベース色とブレイシスの色を合わせることが間違いということではありません。)
柄に使われる色は、一般に、ネクタイのベース色よりも目立つ、いわゆる、差し色と呼ばれる色が用いられていることが多いです。

柄に赤系を使ったネクタイ
柄にイエロー系を使ったネクタイ

前回の記事で、ブレイシスの色の選び方として、ブレイシスの色を靴下の色と合わせるという考え方もご紹介しました。
靴下は、服装に占める面積が小さく、差し色を取り入れやすいアイテムです。

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つまり、差し色のブレイシスを選ぶこともお勧めです。
赤系やイエロー系は差し色の代表的な色です。
赤系のブレイシスは、ネイビー、グレー、ブラウンのいずれのスーツとも相性がよく、ブレイシスを差し色に使うことを考えれば、第一候補といえます。
イエロー系のブレイシスは、ブラウンのスーツやトラウザースととても相性が良いです。

http://thenordicfit.com/articles/
berg-and-berg-button-down-shirt

合わせやすさを考えれば、無地が最も汎用性が高く、お勧めです。

その他

レザーの色

ブレイシスの先端やY字部には一般にレザーが使われています。
黒のレザータブのブレイシスは黒の靴に、茶のレザータブのブレイシスは茶の靴に合わせるのが基本です。
黒の靴にも茶の靴にも合わせたいという場合は、白のレザータブを選んでください。

When choosing braces for an ensemble, the color of the leather tabs should be considered with one’s shoes, although a classically stylish alternative is to wear braces with white kid leather tabs, which, matching nothing, can be worn with everything.
アンサンブルのためにブレースを選ぶときは、レザータブの色を靴に合わせるべきだが、クラシカルでスタイリッシュな選択肢としては、白いキッドレザーのタブのブレースを着用することであり、それは何にでも合わせることができる。

Alan Flusser CUSTOM
https://alanflusser.com/braces
個人的には腰あたりがよく、
かさばらないブレイドエンド* braid ends
(編み紐のエンド)が好み。ブレイドエンドは、
レザーエンドのようにレザーの床面から
出る繊維カスがトラウザースやシャツを
汚すことがない。
*エンド:ブレイシスの終わりの部分にある、
トラウザースとの接続部

素材

ブレイシスには、ストラップ(吊り紐の部分)がゴムでできているもの、背面のストラップのみゴムでできているものがあります。
前者は、ゴムの伸び縮みにより、座ったり立ったりする動きを円滑にするメリットがありますが、ゴム自体に重量があるため、肩が凝りやすいというデメリットがあります。
後者は、メリットをそのままに、前面のストラップを軽い素材に変え、デメリットを解消することができます。

ストラップの素材は、ナイロン、コットン、リネン、シルク、ウールと様々ありますが、軽さと耐久性を考慮して、ナイロンをお勧めします。
(主要メーカーのアルバートサーストンは、ナイロンやナイロン混紡のブレイシスをメインに展開しています。)

ストラップの幅

ストラップがゴム素材だと重く、肩が凝りやすいと解説しましたが、肩の凝りにくさという観点では、ストラップの幅も大切です。
ストラップが細いと狭い範囲に重みが集中してしまうため、幅は3cm以上あるとよいです。
とはいえ、太すぎるものもバランスが悪いため、3~4cm幅が適切です。

The straps are cut in 1 1/4-inch or 1 1/2-inch strips.
Any narrower and they will bind; any wider and they will feel cumbersome.
ストラップは1.25インチ(約3cm)または1.5インチ(約4cm)にカットされている。
これ以上幅が狭いときつく、これ以上幅が広いと扱いにくく感じるだろう。

Alan Flusser, Dressing the Man, New York: Harper Collins Publishers, 2002, p.223

留め具

ブレイシスには、トラウザースとブレイシスをボタンで固定するものと、クリップで挟んで固定するものがあります。
後者は、クリップで挟んだ部分に重みがかかり、トラウザースの生地が傷むため、おすすめしません。
また、クリップのブレイシスは子供っぽく見え、見た目という点からもおすすめしません。

おわりに

今回は、おすすめのブレイシスの仕様をご紹介しました。
内容をまとめると次のとおりです。

・組み合わせるネクタイのベース色に近い色
 (ブルー系、等)
・組み合わせるネクタイの柄や靴下に使われている差し色
 (例:赤系、イエロー系、等)
無地
レザーの色黒靴には黒、茶靴には茶のレザー。両方に合わせたい場合、白のレザー。
素材前面のストラップがナイロン、背中のストラップがゴム素材。
ストラップの幅3~4cm
留め具ボタン留め

今回は以上になります。
コメント、リクエストがあればお気軽にどうぞ。
ではまた次の機会に。

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