はじめに
ここ数年、秋冬シーズンになると、コーデュロイのジャケットやトラウザースをお店でよく見るようになりました。
今回は、コーデュロイの着こなしを解説したいと思います。
コーデュロイに合うシャツ
コーデュロイはツイードやフランネルと同様にカントリーな素材です。
無地のブロードシャツのようなドレス度合いの高いシャツではなく、オックスフォードシャツやフランネルシャツ(一般にネルシャツと呼ばれているもの)を合わせてください。

コーデュロイに合うネクタイ
カントリーファブリックのコーデュロイには、起毛感のあるウール、あるいは、ウール混紡のネクタイが合います。
シルクのネクタイも合わせることができますが、その際には、光沢のあるジャカードやサテンのネクタイを避け、ニットタイ、フーラードタイ foulard tie 、レップタイ repp tie 等を合わせてください。
これらのタイは光沢が控えめで、コーデュロイのカントリーな雰囲気にマッチします。


コーデュロイに合う靴
カントリーファブリックのコーデュロイには、出自を同じくするウィングチップやノルウィージャンシューズが最適です。
秋口までであれば、コーデュロイジャケット、あるいは、コーデュロイパンツに、コインローファーという着こなしもよいと思います。
間違っても内羽根プレーントーやホールカットには合わせないでください。


コーデュロイに合う靴下
靴下はウールのホーズが最適です。

コーディネート例
コーディネートの例として、いくつかイラストや写真を列挙します。
コーデュロイはスーツとしてだけでなく、ジャケット単体、トラウザース単体として着ることもできます。
コーデュロイジャケットとフランネルやカバートクロスのトラウザース、コーデュロイトラウザースとツイードのジャケットといったカントリーファブリック同士のコーディネートが代表的です。

グレー地に白と赤
のストライプの
フランネルシャツ、
ワインカラーの
カシミヤのネクタイ、
ウールホーズ、
キルト付き
ノルウィージャンシューズ
(1939.10 esquire)

ライトタンのコーデュロイの
ウエストコート、
チェック柄の
フランネルシャツ、
ニットタイ
(1934.2 esquire)

コーデュロイのウエストコート、
青と白のストライプ柄のフランネルシャツ
白のドット柄の青いウールのネクタイ、
赤と青のシルクのポケットチーフ、
黒のウイングチップ
(1934.2 esquire)

クリーム色のコーデュロイのウエストコート、
ブルーのフランネルシャツ、
赤と黄のフーラードタイ、
白黒のヘリンボーンツイードトラウザース、
茶のテレスコープハット。
(1934.9 esquire)

ボタンダウンのストライプのオックスフォードシャツ、
茶のプルオーバーセーター、
ストライプのレップタイ、
茶の外羽根プレーントー(左の紳士)。
(1943.10 esquire)

オックスフォードシャツ、
黄色のセーター、フーラードタイ、
カバートクロスのトラウザース、
茶のコインローファー(左の学生)
(1945.9 esquire)

コーデュロイジャケット、
赤と黒と白のタッターソールの
フランネルウエストコート、
白のオックスフォードシャツ、
フーラードタイ、
グレーフランネルトラウザース、
茶のウイングチップ、
茶のフェルトハット
(右の学生)。(1941.9 esquire)

ナチュラルカラーのコーデュロイのウエストコート、
青のオックスフォードシャツ、フーラードタイ、
グレーのフランネルトラウザース、
コインローファー(左の学生)。
(1934.9 esquire)

フランネルシャツ、
レジメンタルストライプシルクタイ、
スエードのチャッカシューズ、
チェック柄ツイードキャップ(右の紳士)。
(1939.9 esquire)

フェアアイルニットベスト、
タッターソールのフランネルシャツ、
カシミアのネクタイ、
スエードのチャッカブーツ、
ヘリンボーンツイードのバーシティキャップ
(1939.4 esquire)

https://www.drakes.com/editorial/bruce-on-the-repp-tie/
おわりに
今回は、コーデュロイの着こなしについて解説しました。
コーデュロイに合わせる推奨アイテムは次のとおりです。
- シャツ:オックスフォードシャツ、フランネルシャツ
- ネクタイ:ウールタイ、ニットタイ、フーラードタイ、レップタイ
- 靴:ウィングチップ、ノルウィージャンシューズ
- 靴下:ウールホーズ
これらに、タートルネックやセーターを合わせてモダンにドレスダウンするのもよいと思います。
今回は以上になります。
コメント、リクエストがあればお気軽にどうぞ。
ではまた次の機会に。
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