はじめに
以前、靴下の合わせ方について考え方を解説しました。
今回は、実践編として、具体例を挙げて組み合わせをご紹介したいと思います。
第1回目は、グレーのトラウザースを取り挙げたいと思います。
グレーのトラウザースは、上に合わせるジャケットを選ばない万能選手です。
スーツとしても定番であり、世の中の男性のほとんどの方がお持ちになっているのではないでしょうか。
濃淡別に、チャコールグレー、ミディアムグレー、ライトグレーのトラウザースを用意しました。
それらに合わせる靴として、ビジネスシーンの定番である黒の靴、スポーツコート(ジャケパンスタイル)によく合うブラウンの靴、サマードレススタイルを象徴する白の靴を用意しました。
(※今後、タンカラーの靴もご紹介するかもしれません。あいにく修理に出しており、今回は暗すぎず、明るすぎないブラウンの靴を用意しました。)
手に入りやすさを考慮して、グレーの無地の靴下を濃淡別に複数用意しました。
これら靴下とは別に、装いが楽しくなるような靴下も途中でご紹介したいと思います。
今回、靴下を選ぶ上で重要なポイントは次の2つです。
- 靴下は、靴よりもトラウザースに合わせる。
※靴下がトラウザースよりも靴に合っているという状態にしないということ。靴下がトラウザースと靴の両方に合っている場合(e.g. ミディアムグレートラウザース×ライトグレー靴下×黒靴)、あるいは、靴とトラウザースのいずれにも合っていない場合は可。 - 靴下は、トラウザースと一致させない。靴下とトラウザースに適度な差をつける。
黒の靴
黒の靴×チャコールグレーのトラウザース
チャコールグレーのスーツに、黒の靴を組み合わせるスタイルは、ビジネスシーンで定番の装いです。
チャコールグレーのトラウザースに合わせつつ、適度な差をつけるには、それよりワントーン明るいグレーの靴下を合わせます。
チャコールグレーのトラウザースと黒の靴の間に、適度に明るいグレーを挟むことで、靴が引き立ちます。
トラウザース、靴下、靴の順に色のトーンを、濃、淡、濃とします。
黒の靴×ミディアムグレーのトラウザース
ミディアムグレーのスーツに、黒の靴というのもビジネスシーンでは定番の装いです。
靴下は先ほどと同様に、トラウザース、靴下、靴の順に色のトーンが、濃、淡、濃となるように、トラウザースからワントーン明るいグレーの靴下を選びます。
黒に近いダークグレーの靴下を合わせてしまうと、靴下がトラウザースよりも靴に合ってしまうので注意してください。
茶の靴
茶の靴×ミディアムグレーのトラウザース
次に、スポーツコート(ジャケパンスタイル)を想像して、ミディアムグレーにブラウンの靴を合わせます。
暗すぎもせず明るすぎもしない写真のようなブラウンの靴は、濃とも淡とも捉えられ、難しいところではありますが、ここは、トラウザース、靴下、靴の順に、淡、濃、淡とトーンをつけます。
【番外編】茶の靴×ミディアムグレーのトラウザース
一味違う装いを楽しみたい人のために、チャコールグレーにレンガ色のストライプが入った靴下をピックアップします。
トラウザースよりワントーン暗いグレーをベースに、レンガ色を入れることで、トラウザースと靴の両方に靴下を合わせ、靴下がトラウザースと靴をつないでいます。
フランネルのトラウザースに合わせる靴下として、ウールの靴下を選んでいるのも重要なポイントです。
白の靴
白の靴×ミディアムグレーのトラウザース
暖かい季節がやってくると履きたくなる白い靴。
今(10月現在)は季節外れですが、ご紹介したいと思います。
白は迷うことなく、淡であり、トラウザース、靴下、靴の順に色のトーンを、淡、濃、淡とします。
白の靴×ライトグレーのトラウザース
こちらも同様に、トラウザース、靴下、靴の順に色のトーンを、淡、濃、淡とします。
写真のような柄の入ったトラウザースであれば、トーンを変えなくても靴下とトラウザースに適度な差をつけることができるため、靴下をライトグレーにしてもよいです。
【番外編】白の靴×ミディアムグレー
一味違う装いを楽しみたい人のために、チャコールグレーにブルーのストライプが入った靴下をピックアップします。
暗いグレーをベースにした靴下が白い靴を引き立たたせ、寒色のブルーが一層夏らしさを演出します。
おわりに
今回は、グレーのトラウザースに合う靴下を解説しました。
トラウザース、靴下の順に色のトーンを、濃、淡、あるいは、淡、濃とするのは、靴下とトラウザースが互いに無地であった場合に、靴下とトラウザースとの間に適度な差つけるためにコツです。
さらに、靴も入れて、トラウザース、靴下、靴の順に色のトーンを、濃、淡、濃、あるいは、淡、濃、淡とすると、靴を引き立てることができます。
実例を挙げることで、靴下をトラウザースに合わせながら、靴下とトラウザースとの間に適度な差をつけるということがご理解いただけたのではないでしょうか。
靴下を選ぶヒントにしてもらえたら幸いです。
今回は以上になります。
コメント、リクエストがあればお気軽にどうぞ。
ではまた次の機会に。
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