Carmina QUEENSラスト

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はじめに

メンズドレススタイルや高級紳士靴に関心をお持ちの皆様なら、スペインのシューメーカー Carmina(カルミーナ)をご存じかもしれません。
カルミーナは多彩なラスト展開で知られるメーカーの一つです。
今回は、その数あるラストの中でも特に秀逸な「QUEENS」に焦点を当ててご紹介します。

メーカー概要

公式HPより

カルミーナは1997年に設立されたスペインのシューメーカーです。
首都マドリードから東に約550kmに位置するマヨルカ島が生産拠点となっています。


カルミーナの靴は、百貨店で取り扱いがあり、実際に手に取りやすいことに加え、価格に比してクオリティが高いことから、高級革靴の魅力に触れる最初の一足としてふさわしい靴です。
そのクオリティは、既成靴の中で最上位クラスに位置するエドワードグリーン等を好む人々にも、納得できる水準といえるでしょう。

QUEENSラストの特徴

癖のないトーシェイプ

QUEENSラストのキャップトー

トーシェイプはアーモンドトーといってよいですが、つま先がやや短めで、先細り感は強くありません。

左:QUEENSラスト
右:SIMPSONラスト
カルミーナの代表的なラストと比較(同じサイズ)。
SIMPSONラストに比べ、つま先が短い。

この癖のないトーシェイプは、オックスフォードシューズにしてもノルウィージャンシューズにしても違和感なく合う形です。

QUEENSラストのノルウィージャンシューズ(日本でいうUチップ)

緩やかな内振り

左:QUEENSラスト  右:エドワードグリーン82ラスト

内振り(内振れ)(靴の中心線よりも内側に靴の先端がある状態)が極端でないこともQUEENSラストのよい点です。
以前ご紹介したように、内振りの強い靴は、足の障害の原因になる可能性があり、特に、偏平足の人にとって望ましくありません。

内振りが強くなく、小指周りに圧迫感がないため、小指が当たるといった悩みを抱える方にもおすすめです。

しっかりと絞り込まれた土踏まず

左からQUEENSラスト、Anthony Cleverley、エドワードグリーン888ラスト

QUEENSラストの際立った特徴のひとつは、土踏まずがしっかりと絞られている点です。
アンソニークレバリーと同じくらい土踏まずが絞られており、土踏まずでしっかりとホールドされる感覚が得られます。
加えて、甲が低めに設計されているため、中足部でのフィット感がより強く感じられます。

ボールガース辺りの適切なゆとり

QUEENSラストを用いたノルウィージャンシューズのアウトソールには2Eの表記がありますが、それほど幅広い印象はなく、コンフォートなラストとして有名なエドワードグリーン888のEウィズと同程度に感じられます。
前述の土踏まずのしっかりとした支えも相まって、さながら888ラストのようです。

おわりに

スペインのシューメーカー Carmina のQUEENSラストについてご紹介しました。
ラストの特徴は次のとおりです。

  1. 癖のないトーシェイプ
  2. 緩やかな内振り
  3. しっかりと絞り込まれた土踏まず
  4. ボールガース辺りの適切なゆとり

QUEENSラストは中庸な見た目とコンフォートな履き心地を両立させたラストといえます。

日本におけるカルミーナのラスト展開は、SIMPSON やRAIN が中心で、いずれもチゼルトーであり、見た目の好みは分かれるところでしょう。
一方、QUEENS は癖のないトーシェイプで、ボールガースからつま先にかけてやや短く、オックスフォードシューズに仕立てると実にクラシカルな顔つきになります。
さらに、土踏まずのホールドが効いていることから、履き心地と顔つきの両面で高級革靴愛好家にとって魅力的な仕様といえます。
売れそうな要素が揃っている印象ですが、どうでしょうか。
手に取れる機会が増えることを期待したいです。

今回は、以上になります。
ご感想、ご質問、リクエスト等お気軽にコメントください。
ではまた次の機会に。

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