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普段、どういう基準で洋服を買っていますか?
トレンドだから?セールで安くなっていたからでしょうか?

もしもそのような購入の仕方をしていれば、お金をムダにしているかもしれません。

今からさかのぼること350年以上前、1666年、イギリス国王チャールズ2世の衣服改革宣言により、現在のスーツの原型となる、上着、ウエストコート(ベスト)、ブリーチズ(半ズボン)、シャツ、タイという構成が確立されました。
18世紀後半には、トラウザース(長ズボン)がブリーチズ(半ズボン)に徐々に取って代わり、19世紀後半には、これまで膝丈であった上着が短くなり、その見た目は今日のスーツとほとんど変わらなくなりました。

このように連綿と続く歴史の中で、今日のメンズドレススタイルは形成され、装いの原理原則が確立されてきました。

その原則はテーラー(衣服の仕立て屋)から客へと受け継がれていきました。

しかし、量産技術が発達し、既製服が主流になると状況は一変しました。

工場が次々と誕生し、大量生産体制が整っていきました。
その生産体制を維持、拡大していくためには、毎期、大量の既製服を売りさばく必要があります。

そのため、トレンドを作り出したり、商品に真新しさを出したりして購買意欲をかき立てます。
例えば、バブル期にオーバーサイズでルーズシルエットが特徴のソフトスーツが流行りました。
今それを見れば、ほとんどの人がサイズが合っていないことに気づくはずです。

このように流行や真新しい商品の中には装いの原理原則とは異なるということも少なくありません。

既製服が主流となったことで、売場に立つ人も、テーラーから販売員に代わりました。
販売員は、売ることを目的に、装いの原則よりもトレンドや商品の特徴を伝えます。

これらの結果、装いの原則は受け継がれなくなってしまいました。

装いの原則を知れば、流行に踊らされて余計な買い物をしたり、間違った装いをしたりすることがなくなります。

ファッションに関心のある人にとっても、言うまでもなく、装いの原則は必須の知識です。
装いの原則を理解した上で、自分らしさを表現するのがファッションです。
何でも”外し”といって、手を使ってサッカーボールを運ぶようなルール違反は無粋なものです。

このサイトでは、装いの原理原則を解説します。
装いの原則に則した商品がどのようなものか参考になるよう、基本的なアイテムの紹介も行います。

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